豊ちゃん日記

SSH成果発表会のポスター発表よりご紹介します

先日のSSH成果発表会の中で、「かぎ針編みで回転楕円体の再現に関する幾何学的な考察」という数学・情報分野のポスター発表を大変興味深く聞かせてもらいましたので、発表者のコメントとともにご紹介します。

豊島岡では中学2年生の家庭科の授業の中で、1年次に学んだかぎ針編みの基礎を発展させて、「あみぐるみ」を制作します。「ひよこ」「うさぎ」「かめ」の3つの中から好きなものを選んで作っています。

高校で取り組む課題探究は、身近なものや自身の興味のあること、日頃の教科の学びから出てくる疑問などをテーマとして、主体的に解決する意志を持って取り組むことで、解決に向かい、よりよい活動になると考えます。彼女の課題探究がまさにこの典型だと感じました。「あみぐるみ」の形を綺麗にすぐに編めるようにしたいと、数学を使いて解決しています。今後研究が進めば、多くの「あみぐるみ」制作者がきっと喜ぶ成果につながることでしょう。

牛は編み図なしで作ったもの
寅は今回作ったプログラミングを元に作ったもの
寅の方が綺麗な曲線に見える

 

<発表者からのコメント>

私は祖母や母の影響で幼い頃からかぎ針編みをしていた事や中学時代に家庭科でかぎ針編みで「あみぐるみ」を作った経験から、かぎ針編みが好きで趣味としてよく「あみぐるみ」を編んでいました。自分の好きなことをSSHで取り組みたいと思い、かぎ針編みでつくる立体をより球体に近づけることを探究のテーマにしました。具体的には、立体を上から見た時と横から見た時に円に近づくように、作りたい球体を段ごとに輪切りにして「各段何目編めば良いか」を計算しました。計算した結果をプログラミングに打ち込み、値を入れれば「各段何目編めば良いのか」を出力できるようにしました。