令和7年度 高校2年 論文賞表彰
3月19日(木)に、高校2年生の論文賞の表彰を行いました。
高校2年生は、探究活動の集大成として全員が論文をまとめます。
3回目の今年は、全体的に論文のレベルが全体的に高くなり、
総合・科学それぞれ2テーマが大賞に選ばれました。
本年度の表彰された論文賞と論文テーマは以下の通りです。
【総合探究部門 大 賞】和化言語の汎用性
【総合探究部門 大 賞】海外の事例を踏まえた日本の難民制度の検討
【総合探究部門 優秀賞】太宰治『女生徒』論:少女という二律背反
【総合探究部門 奨励賞】現代日本のポピュリズムを考える
【総合探究部門 奨励賞】より実効性のある犯罪被害者への法的救済手段
【総合探究部門 奨励賞】選挙から見るファクトチェックの現状
【科学探究部門 大 賞】モデルロケットの衝撃吸収機構と減速装置の改良
【科学探究部門 大 賞】X線画像による画像診断支援及び自動報告書生成モデルの作成
【科学探究部門 優秀賞】地球外生命体の探査を行う缶サット
【科学探究部門 優秀賞】酵素の歯垢除去効果
【科学探究部門 奨励賞】天然素材による酸耐性カプセルの作成
【科学探究部門 奨励賞】軽くて丈夫なロケットを作る
【科学探究部門 JAMSTEC特別賞】衝撃条件とタイルの亀裂形状の関係
大賞を受賞した生徒のコメントをご紹介します。
【総合探究部門 大 賞】
『和化言語の汎用性』
庄司 怜奈
このたび論文賞の大賞をいただけましたこと、大変光栄に存じます。先生方や探究のゼミの皆様、そしてTAの先輩方のご指導とご助力がなければここまで進められませんでした。心より感謝申し上げます。
本研究は、外国語を日本語話者にとって理解しやすい形へ調整する「和化」という手法を考案し、その操作が外国語学習時の負担を軽減し得るかについて検証したものです。アンケート分析には不慣れな点も多く、困難を覚える場面もありましたが、多くの支えのもと時間をかけて取り組んだことで、言語学および統計への理解を一層深めることができました。
この1年を振り返ると、探究を進める上で特に重要であったのは、熱意と誠意、そして粘り強さであったと考えております。本論文および本コメントが、後進の探究活動の一助となれば幸いです。
【総合探究部門 大 賞】
『海外の事例を踏まえた日本の難民認定制度の検討』
佛明 歩
この度は論文賞大賞に選出いただき、誠に光栄に存じます。
私が「難民問題」というテーマを設定するに至ったきっかけは、本校のニュージーランド3ヵ月留学に参加させていただいたことにあります。難民の生徒と交流する中でその深刻さを実感し、日本における難民政策と真摯に向き合いたいという思いを抱くようになりました。
論文の執筆にあたっては、内容を充実させることに加え、言葉遣いや参考文献の適切な引用、注釈などの細部にもこだわり、研究成果が的確に伝わる表現となるよう努めました。
今回、AcademicDay Awardsに続き論文賞という栄誉を賜りましたことを、大変嬉しく思っております。探究活動からその契機となった留学に至るまで、支えてくださったすべての方に厚く感謝申し上げます。
【科学探究部門 大 賞】
『モデルロケットの衝撃吸収機構と減速装置の改良』
奥野 七寿稀、石川 凛、長屋 茉莉子
このたび論文大賞に選出いただきましたこと、光栄に思います。
探究を通して他者の発表にも批判的思考をもって向き合えるようになりました。また論文やポスター発表を通じて人に伝える力も身につきました。
高1の大樹町研修でロケットに魅せられて始まった本探究では、小さな誤差が結果を左右することや安全対策の重要性を学びました。打ち上げの失敗による部品の破損やロケット自体の紛失などの経験を重ね、試行錯誤を続けました。その結果、宇宙甲子園全国大会に出場し、他校との技術交流を通して視野を広げることができました。
論文を書く機会をいただけたことは、今後に大いに活きると感じています。モデルロケットの打ち上げという危険を伴う探究に挑戦させていただき、多くの失敗を受け止め支えてくださった先生方や仲間に心より感謝申し上げます。
【科学探究部門 大 賞】
X線画像による画像診断支援及び自動報告書生成モデルの作成
平松 花梨
この度は論文大賞をいただき、大変光栄に思います。
本論文は、医療画像AIにおける説明可能性に焦点を当て、透明性を保ちながら診断精度をどこまで高められるかをテーマに進めてきた探究の成果をまとめたものです。計算資源をご提供いただいた高度情報科学技術研究所の皆様、たくさんのご指導をいただいた先生方やTAの皆様に心より感謝申し上げます。
また、AcademicDay Finalでいただいた質問をきっかけに、本研究の手法だけでなく医療AIそのものが抱える限界や課題についても改めて考え直し、論文の考察に反映することができました。多角的な視点から検討を重ねたことで、内容の説得力と完成度を高められたと感じています。
この受賞を励みに、今回得た学びと姿勢を、本研究に限らず今後取り組むさまざまな研究にも生かしていきたいと思います。
